榎槻織の雑記

人間です。

はちがつのにっき

もう何年も見ていない。 バスから見える入道雲を醜いほどに綺麗だと思った。あれはいつだったか。もうわからない。 夏は随分賑やかだ。でも私の気分はずっと晴れないでいた。その理由もわからない。 クラスの人にいじめられているわけでも、家で罵声を浴びる…

白黒のドミノ

何も要らないから、あげるよ全部。もうあの病棟には戻りたくない。 随分前から、くだらない事にすがり出した気がします。一人でくだらない話をして、くだらない本を読む。ぼんやりとした意識のまま、また日が変わる。何してんだって、真面目に生きろって、思…

ろくがつのにっき

今日は6月のわりに天気が良い。 雲の動きも遅く、なんだか夏を感じる。気温も上昇しているし、本当に夏に近づいているんだな。 6月の、いや、梅雨の、あの美しさを、今年はほとんど見れなかった気がする。謎の毒親には「5月は美しい」と書かれていた。確かに5…

ヘッドライト

天気予報では雨だった。 彼は閉じられた傘を片手に持ち、階段を降りる。そして彼はこめかみをかいた。 鮮やかな透明の湖で溺れてみたい。そう願ってしまうのはきっと、君のせいだろう。 「もういい」 「あなたはもうすぐ死ぬのだから」 「ああ、そうだ、死ぬんだ…

少女

お題「プロポーズ」 花束と聴いて、どんな情景を想像するか。 その想像の世界は自由だが、ひとつ、規則性があるように思う。 それは、どの想像の世界も幸福がつきものだと言うこと。 誕生日に恋人から花束をもらった記憶だとか、花屋で初めて買ったのがバラ…

ゾルピデム

ゾルピデム 小さな錠剤と水を口に含み上手に飲み込む。そして私は横になった。5分ほどは何もない。ただひたすらゆっくりとした時間の流れを感じるだけだ。横になってから約5分後、私の身体中に丁寧に敷き詰められた血管がどくどくと蠢き始める。血液の流れを…

カラスみたい

お題「コーヒー」 共有する。融合する。ひとつになる。 ドリップコーヒーもインスタントコーヒーも一滴であるうちは薄い色をしているのに、それが集まり続けて黒くなる。物理的にひとつになるというのはそういうことなのかもしれない。随分前にあなたが言っ…

幻毒

意味のある言葉より、意味のない言葉の羅列を美しいと感じる。冗談でもいい、嘘でもいい、作り話でいい。脊椎に通う神経をゆっくりなぞるように舐められる、ぞくぞくと身震いするほどの美。私はそれを探し続けてる。 メリーゴーランドに揺られ眠くなる、ベッ…

明け方

暑い。6月半ばの明け方でこんなに暑いだなんて、オゾン層と太陽に土下座されても許せる気がしない。どうも榎槻です。 今まで思うことがあったら適当にSNSに書き込んでいたんですが、ブログに書くのもありかななんて思い、始めてみました。 理解に苦しむこと…