幻毒
意味のある言葉より、意味のない言葉の羅列を美しいと感じる。冗談でもいい、嘘でもいい、作り話でいい。脊椎に通う神経をゆっくりなぞるように舐められる、ぞくぞくと身震いするほどの美。私はそれを探し続けてる。
メリーゴーランドに揺られ眠くなる、ベッドの上で目が覚める。レストランで嘔吐する、風船をくくりつけて空を飛ぶ。5時30分、過去になる。自分だけが正しいと勘違いする、神様に祈る。人が死ぬ本を読む、カレーライスを食べる。サーカスで踊る、雨がふる。猿と戯れる、ギターを弾く。錠剤を砕く、なわとびをする。今、白鷺になる。
間違えるという、その存在自体が恐怖であるならば、僕こそが恐怖なんだろう。僕はいつも間違いばかり掴んでいる。それはもう、どうしようもないくらいに。
騙していると思ってた
神様がいればよかった?
わたしのおやはさいこうのおやでした
真夏の木漏れ日に溶かされたい
全部、冗談ならいいのに
みんな、誰かに褒めてもらいたいのね
やっと気づいたの?
誤って、悪魔と、化した
ヒトを狂わせるモノって、なんだろう
囁く声が、聴こえる。